【工房ときわ(就労移行支援事業)】就職おめでとうございます

2025年9月にFさんが、就職されましたので、ご紹介します。

 

通う前はどんな気持ちでしたか?

介護施設で働いていましたが、仕事が増えて、作業が抜けたりミスをしたりすることが多くなりました。改善できず、上手くできないことが辛くなり、介護施設を退職しました。再就職のため、生活リズムを整えて、希望するパソコンを使った仕事探しや、就職したときの仕事内容、自分に合った勤務時間の調整など、就職するときのサポートの必要性を感じて就労移行支援事業の利用を決めました。訓練は、作業スキルを確認するための基本作業や自己管理・自己理解のセミナー、パソコンを使ったデータ確認・入力作業に取り組み、実務的なスキルの向上を図りました。利用を通じて、①生活リズムや体調を整えること、②得意なことや苦手なこと、力が発揮できる職場環境及び必要な配慮事項を整理すること、以上のことについて取り組みました。 

 

通い始めて何か変化はありましたか?

①生活リズムや体調を整えること

最初は、生活リズムが整っていないことだけでなく、新しい環境で緊張して疲労が大きくなり、作業に集中できないことや体調が整わないということもあって、出勤率(予定訓練時間に対する実績)は約60%で欠勤が多い状態でした。決まった時間に起きられるように家族の協力を得ながら、体調に応じた訓練(訓練)頻度の見直しを行ったことで、出勤率は約92%と改善を図ることができました。

 

②得意なことや苦手なこと、力が発揮できる職場環境及び必要な配慮事項を整理すること

性格傾向や強み・弱み、興味関心、力が発揮できる職場環境及び必要な配慮事項を、就労パスポートや自己紹介シートの作成などを通じて整理しました。同僚や上司に礼儀正しく接することができること、困っている人がいたら助けられるよう行動すること、集団行動などルールを守って輪を乱さないよう心がけていること、ExcelWord、タイピングの資格を持っていることなどがアピールポイントであることを確認しました。また、新しい環境に疲労を感じやすいなどから時短勤務などから始められるとよいことや、疲れやすいので必要に応じて気分転換ができるとよいこと、作業指示を忘れることがあるため指示はひとつずつしてもらえるとよいこと、作業手順を忘れることがあるため確認工程を手順に加えると正確に作業ができることなど確認しました。

 

就職後はどのように過ごされていますか?

工場の清掃作業や、公的機関の事務作業、病院の事務作業の職場見学、病院の事務作業の職場体験実習を行いました。また、卒業生による実践報告にも参加しています。これらの活動や応募活動を通じて、できそうなことやしたいことなど自己理解や、企業研究による仕事理解を深めました。病院の事務作業での職場体験実習を通じて、周りの方が親切で働きやすい職場環境であることや、自分のスキルが活かせる、やりがいのある仕事だと感じたことから、応募・面接を経て、この度採用となりました。採用に当たっては、時短勤務や気分転換しやすい雰囲気づくり、作業手順やマニュアルの整備など、合理的配慮をいただいています。これから、職場に慣れ、少しずつできることや勤務時間を増やしていきたいと思っています。

 

 

Fさん、これからもお仕事がんばってください。応援しています。 

 

なお、これまで卒業した方の取り組みだけでなく、工房ときわの就労移行支援事業のことを「リタリコ仕事ナビ」にも掲載しております。ぜひご覧ください。